Take your Time,Take your Life

クラシックギター、ソロギター、カメラ、音楽、映画がすきです。

北区に来たらエレカシの曲が赤羽駅の駅メロに使われることに

 

 

作月末、10年以上住んだ板橋区大山をあとにして新生活を始めました。大山の雰囲気がとても好きなので、また遊びに来られるように近辺で探していたところ、板橋駅の近所に良い物件が見つかり、あまり熟考もしないうちに引っ越し。

 この地域、JR板橋駅のすぐそばなのですが、なんと北区です。(ちなみに板橋駅のホームの大部分は豊島区だそうです)駅あるあるというか、区名を冠した駅が区境に位置しているというやつでした。新宿駅がほとんど渋谷区にあったりするのと同じですね。

転出届を出しに赤羽に行き、みやじの住んでたエリアが生活圏になるのだなとしみじみと思いました。また春ごろに山田孝之の『北区赤羽』にドハマりしていたので、なにか吸い寄せられるものがあったのかもしれません。

そんなところへ嬉しいニュースが!

www.oricon.co.jp

 

うおー!マジか!マジなのか!

 

orenomichi.hateblo.jp

 よく読ませてもらっているエレカシファンブログ『俺の道』のエイプリルフールネタを思わず思い出しましたが、今度はガチのようです。本当に嘘から誠というか。いずれにしても嬉しい。

 

僕の地元はZARD坂井泉水さん出身中学の最寄り駅があるところで、「負けないで」と「揺れる想い」が駅メロとして用いられるようになりました。(僕は隣の中学に通っていました)

昔バイトしてたときの後輩くんがZARDの熱狂的なファンで、僕の地元を聖地として何度も巡礼していたことを懐かしく思い出したりもしました。当時はミュージシャンのファンになって、その生誕地を訪れたりすることに何の意味があるのか分かりませんでしたが、今では少しわかるようになった気がします。

 

Mステの椎名林檎とのコラボパフォーマンスもぶっ飛んでて気持ちよかったー!11/16はファンがたくさん赤羽駅に集まるのでしょうか。仕事帰りに足を延ばして寄れたら寄ってみたいと思います。

 

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(赤羽台団地にて。Nikon FM3A / Ai Nikkor 45mm F2.8P/Kodak Portra400)

ポール・マッカートニー Freshen Up Japan Tour 2018.11.1東京ドーム

「Outhere」「One on One」に続き、今年も行ってきましたポールの日本公演。今回は奮発してS席をゲット。もちろん昨年のような奇跡は起きませんでしたが、けっこう近く感じられる席で、しかも両サイドが空いていたので腕を振り上げたりもしやすく、立ちっぱなしで楽しんできました。下記は前回のツアーでの奇跡の詳細です。

 

kentarot.hatenablog.com

 

今回は全米チャートで1位を獲得した『エジプトステーション』を引っ提げてのツアー。僕もひと月ほど前に初回限定版をゲットしてちょこちょこ聞いてからの参加でした。

 

 

ちょうど二日前に奇妙礼太郎さんとトモフスキーの対バンを聞きに行って、そのとき礼太郎さんがいっていたのですが、「もうポールクラスになると曲名が"I Don't Know”とか"Do it now"みたいなシンプルなのでなんとかなってしまうのがすごい」という話をしていました。

なんとなく言いたいことがわかります。キャリアのないミュージシャンがそういったタイトルをつけるのと、ポールがつけるのは言葉の重みが違うというか。マーチン・ルーサー・キングが"I have a dream”という時と僕らのような凡俗がそれを言う時とは意味合いすら変わってくるというか。ポールがいう"Do it now"はどこか哲学的な意味すらあるんじゃないかと感じてしまいます。

 

さて、ライブ。セットリストは前のツアーとも前の前のツアーともかぶっています。ちょっと例えとしてあっているかどうかわかりませんが、約束事はある程度までは決まっているミュージカルや演劇に近いライブといえるかもしれません。

もちろん初めてくる方は、新曲よりは知っている有名曲をやってほしいと思っているだろうし、僕もポールを聞くからにはレリビー、ヘイジュード、ブラックバードあたりはどうしてもききたい。

そしてゴールデンスランバーも、アイブガッタフィーリンも、オブラディオブラダも…と、オーディエンスの「これはどうしても聞きたい」というのの最大公約数的なセットリストを組んでいくと、今のような選曲になるのだなあと思うわけです。

今回は新しくホーンセクションの3人も加わって、アリーナ席中央を吹き歩くという演出が加わっていました。アリーナ席にポールが下りるのはセキュリティ的にもなかなか厳しいでしょうが、花道を作ってセンターに出てきてくれたりしないかなーと本気で思いました。海外のミュージシャンはあんまりやらないでしょうが。次のツアーではぜひ検討してほしいものです。

今回面白かったのはエリナリグビーの歌いだしでコーラスをミスってやり直しという一幕。そのときのポールのとっさのひとこと"Proove it's live"(ほら、これがライブだって分かったでしょ)。会場は爆笑でした。なんかこういう場にいられるだけでもうれしいものです。

三列前に座っていたおじ様がずっと座って聞いていたけれど、アンコールでは立ち上がって大はしゃぎしていたのがとっても良かったです。なんだか音楽って本当にすごい。

ポールも今年で御年76歳。すこし心配だったのが昨年のツアー時より老けた、というかすこし元気がないように感じられたことです。年齢的なことを考えればあれだけのライブをやり続けているだけでも「存在自体が奇跡」みたいな人ですが。できるだけ長くそのレジェンドを見せてほしいものです。

 

 

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引っ越しの私的ティップス

11月あたりに引っ越しをしようとうっすらと決めて、夏ごろから何件か内見や不動産会社とのやり取りをしていたところ、割といい物件が見つかってしまいました。

大家さんがそんなにゴリゴリと入居者を募集しているわけでもないようで、同地域の相場と比べてもオトクな印象。大家さんの方でも「まあ、空いてるなら空いてるで、いいか」くらいの感じだったと仲介業者から聞きました。

物件の選定は間取り図をみては新しい生活を想像する楽しい作業ではありますが、常に新しい情報との比較ですし、ひとつひとつの情報に「あーでもない、こーでもない」と理由を付けてはどんどん先送りされてしまいます。

引っ越しも鋼の意思をもって進めないと、どうしても面倒くさいものです。起きている時間の大部分は日々の仕事で、梱包やら粗大ごみの回収手配やら転居先のネットの開設やら、今住んでいる物件の機器の回収手配やら…と調べたり手配しているうちにずるずると後ろにずれていってしまいます。

そして何よりたいへんなのが片付けと梱包。だいたいの賃貸契約の手筈が整うまでにチマチマと必要物/不必要物を仕分けし、いよいよ引っ越し業者を手配して、デッドエンドが設定されます。

段取りとしては1)自分で捨てられるものの廃棄作業、2)自分で捨てられない粗大ごみの手配と、その粗大ごみを捨てられるまでにまとめる作業、3)新居に持ち込むものの梱包に分かれるかと思います。

2)はほぼ一回でやってしまって、その時に捨てそびれたものをもう一回手配すれば、だいたい完了できると思います。最近は粗大ごみ回収業者もけっこうな競争があるため、1万円台でかなりのもの(2トントラック一杯分程度)が廃棄できます。

今回初めて粗大ごみ回収業者を使いましたが、粗大ごみシールを買っては名前を書いたり、リサイクル家電の手配をしたり、メーカーのPC回収などに個別のお金を払うよりだいぶ楽なのではないかと思います。

もちろん時間があれば、ひとつひとつを手配して理想の捨て方で廃棄できるんでしょうが、いちいち自治体の廃棄条件を確認して金額を確認する煩雑さを思うと、ほぼ「廃棄するもの全体の体積だけ考えればいい」回収業者への依頼はラクだと思いました。

 僕の場合は使わなくなるデスクやイスや家具はほぼ回収業者で捨てて、最後に捨てそびれた布団を自治体のごみ回収400円を支払って終わることができました。

「東京スマイル回収」という業者を利用したのですが、回収に来た業者のスタッフの方もとても感じよく、「見積もりでお出しした量ですともう少し処分できるので、追加があったら何でも持って行きます」とのことで、迷っていたものも結局廃棄をお願いしました。

自治体の回収の場合、マンションなどの集合住宅のごみ置き場に自分で運ばなければならないルールになっていますが、回収業者は部屋に置いたままで「これとこれとこれ持ってってください」とお願いするだけでガシガシと運び出してくれます。

自分でやる場合は、ひとつひとつの粗大ごみを搬出するのに玄関を開けて、エレベータに運んで、1階で降りて、マンションのドアを開けて指定の場所に持って行くという作業が発生します。

日ごろからマメに粗大ごみを処分している方なら大丈夫なのでしょうが、引っ越しなどどうしてもまとまって捨てるときには、この「部屋から運び出してくれる」というのが、とんでもなく助かるものだなーと感じました。

tokyo-smile.com

 

さて、そんなことより、引っ越し日に向けて部屋を片付けるときの話しです。さきほどの段取りでいうところの1)、3)です。

仕事をして帰宅して食事をすれば21時すぎ。そして部屋には梱包を待っている衣服、食器、ギター用品、CD、本、生活必需品…いま住んでいる物件は8年ほど住んでいるので、どうしてもモノモノモノの大集合になっています。

これを地道に小分けしては段ボールに詰めていくのが、ほぼ毎晩と(余裕があれば朝の)日課になります。段ボールの手配は段ボール業界では有名な「アースダンボール」を利用しました。

www.bestcarton.com

ここは受け取りできない時も玄関前に置いて行ってくれるのが、勤め人としてはとても助かりました。相場としても送料込みでもリーズナブル。

段ボールはamazonのはもう無限にたまっていくものですが、いざ引っ越しのに使えるものを調達するとなると、手で持ってかえってくるのはめちゃちゃたいへんです。実際送られてきた20枚の段ボールをもってみたところ、これを電車で持ってかえってくるのは骨だなと感じました。

 

 閑話休題。いよいよ本題の梱包と片づけのティップスです。まずはこちら。

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はい。radikoです。これを1番組単位などで聞くようにして、「この1番組中はとにかく箱詰めする」「この1番組中はとにかく冷蔵庫の中をきれいにする」など設定してタイマーとして利用します。僕はもちろん伊集院さんのラジオです。

映像だとどうしても目がそっちにいってしまいますが、音声のみなら大丈夫。音楽でももちろん代用可能ですが、なんだかこう、誰にともなくしゃべってる人がいると、これらの孤独な作業にもなんとか耐えられるものです。

 

 

そして、お次がこちら。

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はい。チューハイセットです。缶チューハイでもいいのですが、自分の好きな濃さに調整できるのが手作りのいいところです。

缶チューハイだとプッシュプルタブを開けるだけと味気ないですが、こちらは「氷を入れる、焼酎を入れる、炭酸で割る」というのが一杯ごとのいい気分転換になります。もちろんお好みで焼酎を最後に入れるパターンでもかまいません。

 

もうひとつこれのオススメな点は、「ほろ酔いでできる」という点です。理性がちゃんと働いていると、モノを捨てるってわりと難しいものですが、少しアルコールが入っていると、踏ん切りがつきやすいというか、「えいやっ」とごみ袋に放り込むことができます。少なくともこの二週間は僕はそうやって作業を進めることができました。

 

 

さていよいよ来週には引っ越し。がらんとした部屋。壁際に積み上げられた段ボール箱。からっぽの冷蔵庫、からっぽのクロゼット。しんみりしながらもほろ酔いでチマチマと箱詰めする午前零時です。

Born in The '60s

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60年代に生まれた人の影響が大きいな、と最近ふとした折に感じます。父親でも母親でも無く、同年代でもなく、年の離れたアニキたち、あるいはアネゴたち。干支で言うと一回り上の人々。還暦のチョイ手前のアラ還世代というか。

取引先や大好きなミュージシャンでも、この世代の人々は言ってみれば「酸いも甘いも味わって来た世代」。バブル世代といえばバブル世代だが、諭吉をちらつかせてタクシーを止めていたタイプの人でもない(ホントにそんな人いたのか?)。

社内政治に巻き込まれて、「じゃあそういことなら俺は独立させてもらうよ」と20年働いた職場を後にする人。数十人の従業員を抱えながら、やむなく会社を閉じてしまった人。ずっとオモテ舞台にでることなく実直にプロフェッショナルとしての道を究めて、今日に至って脚光を浴びるようになった人…。

 

打ち合わせや飲み会などでそういった方々の話を聞くと、ひとことひとことに重みがあります。魂が入っているというか、血が通っているというか。

昨今の若い起業家や、インフルエンサーとは対極に位置する人々かもしれない…。それでもなんだか、人として、仕事をする人間として当たり前のことを言っている言葉になんだか重みを感じざるを得ないのです。

「知に働けば角が立つ,情に棹させば流される」まさにこのことを体現してる方々にお会いして、その一言に耳を傾けると、ある種ステレオタイプな言葉も箴言として聞こえてくるのです。

あるいはそれは関係性のもたらすマジックかもしれない。でもそういったマジックが起こりうる状況は、マジックが起こらない状況よりも何か創造的な、あるいは生産的な気がしてしまう。

これは音楽などでも顕著で、同世代のミュージシャンよりも10歳くらい上のミュージシャンい惹かれるのって割とあることではないかと思います。僕の例でいえば、コレクターズやピーズ、あるいはエレカシ

あの永遠に続くかと思われたアドレッセンスのちょっと先を生きていた世代。さきほどアニキ、アネゴたちと書いたけれど、ひょっとしたらもう少し上の世代。両親と兄弟のちょうど間くらいの人々。

こういった人々を直接的であれ、間接的であれ、ある種のメンターとして持てることは、実はとんでもない僥倖なのではないかと時々思うのです。

このことをうまく言える言葉が欲しいです。「干支ひとまわり上リスペクト」的な。

 

いきなり最前列!?「ポール・マッカートニー One on One Japan Tour 東京ドーム公演」の奇跡

今年もポールが!

 

ポールが今年も来日してくれるとのことで、さっそくチケットをゲットしました。今回のワールドツアーは「Freshen Up」。11/1の東京ドームが待ち遠しい日々が続いています。

前回のツアーからは1年ちょっと。高齢にもかかわらず、ハイペースで来日してくれるポール。本当にあの体のどこにそんなエネルギーがあるのかと不思議に思います。

 

One on One Japan Tour 東京ドームでおきたこと

 

ここに書き残すのは2017年4月27日に、僕にとつぜん訪れた奇跡のような出来事についてです。何かの時に振り返って読めたらと思い、書き残しておくことにしました。

 

2015年の「Out There Japan Tour」から2年ぶりにポールが来日しました。「One on One Japan Tour」もなんとか2階席の一番後ろの方のシートを手に入れられたので、仕事を早退して東京ドームに向かいました。

 

少し肌寒かったですが、ドーム前には日本中(世界中?)からオーディエンスが集い、グッズ販売はとんでもない長蛇の列。お手製のポールのお面をかぶった人がいたり、サージェントペパーズのコスプレをしている人もいたりして最高の雰囲気。

 

一緒に行った彼女はMACCAキャップに、Out There Tシャツ(ユニオンジャックヴァージョン)、手にはOne on Oneのトートバッグとバッチリな体勢。僕もThe Beatlesの4人が一筆書きで刺繍されたTシャツを着て腹ごしらえをしました。

 

 2枚のチケット

 

手荷物検査を終えて、チケットをモギられ、ドームの中へ。最後方の席にむかうため、4階まで階段を上がって、トイレを済ませて入場ゲートに向かおうとしていた時のことです。

 

とつぜんひとりの男性スタッフに「少し質問したいことがあるのですが、よろしいでしょうか?」と呼び止められました。彼の後ろにはとても上品な外国人スタッフらしき女性がいました。何かの取材のようなものだろうかと思い、立ち止まりました。

 

「ポールのことは好きですか?」と質問されたので、もちろん好きですし、ビートルズも好きですと答えました。「ライブに行ったことはありますか?」と聞かれたので、2年前(Out There 時)もここに来ました。と答えました。

 

男性スタッフが僕たちの返答を女性に通訳して、ふたりはしばらく顔を見合わせ、女性が男性に何かを言い、そのあと男性スタッフが「あなたたちにポールからプレゼントがあります」といって、僕たちにチケットを差し出してくれたのです。

 

 

 

 

 

それはなんと2枚のアリーナのチケットでした。

 

一瞬なんのことか分かりませんでした。ふたりとも身なりもとても洗練されていて、スタッフのパスも首から下げていますが、あまりにいきなりのことにビックリしてしまって、喜ぶと同時に、「こ、これは何かの詐欺みたいなやつなのか?」と少し不安になりました。

 

そんな僕の様子を見て、女性スタッフが「心配しないで、私はポールのアシスタントで、これは本当のことよ。ほらスタッフパスも持っているでしょ?いま手にもっているこの無線機もちゃんとポールに繋がるわよ」とパスと無線機を見せていいました。本当だということをしめすために無線機にむかって「ポール!」と冗談で話しかけていました。

 

通訳をしていてくれた男性スタッフは「疑うのも無理のないことですが、本当のことですよ」と微笑んで安心させるように言ってくれました。それでもビビリな僕は、念のため自分が持っているチケットを写真に撮り(なにかトラブルが起きたときの助けになるかもと思ったのです)、チケットを彼女らがもっていたものと引き換えてもらいました。

 

「こういったサプライズをポールはいつも考えていて、あなたたちのような方にプレゼントしているのです。ペアになってますので、おふたりで楽しんできてください」と男性スタッフはにっこりと話し、アリーナ席への道順を教えてくれました。

 

 アリーナへ

 

なんだか狐につままれたような気持ちで、でもとにかくお礼を言って二人と別れ、男性スタッフが教えてくれた通路を歩き、階段を下りてアリーナ席に向かいました。正直なところ、歩いてるときも「こんなうまい話があるのだろうか?」「ニセモノだったらどうしよう」と疑念がぬぐえないままでした。

 

2年前も2階席のほぼいちばん後ろで、もちろんドームのアリーナ席など行ったことありません。長い通路を歩き、たくさんの座席の間をぬけて、アリーナ席にたどりつきました。下から見上げるドームは本当に巨大で、ここがいまから満員になったらどんなのことになってしまうのか、どこか現実感を欠いた光景でした。

 

チケットには「Aブロック」との記載がされていて、開演時間も近づいてきているので、とにかくそこを目指しました。なにしろアリーナ席のAブロックがどのあたりなのかも全然知識が無いので、ブロック表示を見ながら探し歩きました。

 

 

そして、われわれを待っていたのは、

 

 

なんと一番前のブロックなのでした。

 

「ホントに?」「すごーい!」と喜ぶわれわれ。

 

今度は座席探しです。アリーナ席は膨大な数の折り畳み椅子からなっていて、それぞれの背もたれには席番が書かれたシールが貼ってありました。チケットに記載されている席番の椅子を探していったわれわれを待っていたのは、

 

 

 

 

 

なんと最前列中央部の席でした。

 

 

目の前にはステージと客席をへだてるフェンスがありました。「え!?ホントに!?ホントにここなの?」「どーしよ!どーしよ!」と何度も座席の番号とチケットの席番を確認して、さらに心配なので近くのスタッフにも確認してもらいました。間違いないとのことでした。

 

 

本当に本当なんだ。

 

急に心臓がバクバクして体がフワフワしてきます。

 

ポールのライブを最前列で聞けるなんて!

 

しかも東京ドームで!

 

 

 

もう訳が分からない興奮で体が震えました。本当に僕らがここにいていいんだろうか?開演時間までずっとソワソワして立ったり座ったりの繰り返しです。まわりにはあまり芸能界に明るくない僕でも知っている、芸能人やミュージシャンの姿もありました。

 

 

 

いよいよその時が

 

ポールとバンドメンバーたちが登場してオープニングナンバーの「A Hard day's night」が始まります。

 

ポールが目の前に!

 

近い!


どのフレットを押さえているかまで見える!


いま絶対僕を見ている!

 

もうなにがなにやらです。(実際見てなくても心の目で見られてるのです)

 

 

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(なんと撮影可能でした!)

 

ベース、エレキギターアコースティックギター、ピアノ、ウクレレ…次々に楽器を持ち替えて演奏し、時にシャウトし、時に日本語でしゃべり、時にユーモラスにお尻を振り、時にジョークを飛ばしてオーディエンスを笑わせようとするポールの姿が目の前にありました。

 

巨大なドームではどうしても音のラグがありますが、僕らのいるところにはバンドが演奏している音がダイレクトに響いてきたのにも感激しました。カッティングや足を踏み鳴らす音が、そのまま生で聞こえてきます。ソリッドなバンドサウンドに体が勝手に反応し、その音の美しさと密度に圧倒されました。

 

 偉大さとは

ポールはもちろんスーパースターで、ある種のアイドルでもあり、まちがいなく20世紀以降の世界最高峰のミュージシャンの一人です。多くのフォロワーを産み、その後の音楽に多大な影響を与え、多くの人の人生を変えてきました。まさに生きるレジェンド、今後の音楽史にも残り続ける、「偉大な」アーティストです。

 

でも一方で僕の目には、ポールにとっては、そんな「偉大さ」とは無縁な存在にも見えました。

 

間近で見るポールは、バンドメンバーといっしょにお客さんを楽しませよう、丁寧なコンサートをしよう、いい音楽を届けようと、ひたむきに歌い、演奏するひとりのシンガー/プレイヤーであり、みんなを笑わせよう、ハッピーにしよう、そして自分が受け取ってきた何か大切なことを伝えようとしているひとりの人間でした。

 

その姿に本当に心を打たれました。

なんというか、「本当の『偉大さ』というのはこういうことなのだな」と魂が震えるのを感じました。

 

 

音楽とポールの一挙手一投足にもりあがる東京ドーム。僕もほかのお客さんたちといっしょに飛び跳ね、こぶしを突き上げ、頭を振り、手を振り、手をたたき、カラダをゆすり、足踏みし、聞き入り、歌い、笑い、涙し、ポールの名前を声をからして叫びました。こんな時間がずっと続いたらと本当に思いました。

 

 

 

 

でもやがて、最後の音が鳴り終わり、紙吹雪が降り注いできました。

 

演奏時間はアンコールふくめて150分超。曲数は39曲。水も飲まず、ほとんど休まず、最後まで一切の手抜きナシで世界最高峰の音楽を届けてくれました。年齢は74歳。いったいどこからそんなエネルギーが湧いてくるのでしょうか。

 

 

 

夢のような、おとぎ話に迷い込んだような時間でした。何か大きなものに触れたと感じる時間でした。

圧倒的な体験の余韻に包まれて、呆けたようになった心身。なんだか自分の体じゃないような感覚さえしました。

 

こうしてフェンス際のマジカルミステリーツアーが終わりました。でもまだ夢が醒めていない感じがしています。

 

 

 

あのとき僕らを呼び止めてくれたふたりのスタッフに本当に感謝しています。

疑ってしまって本当に申し訳ないです。

 

そしてこんな素敵なサプライズを考えてくれたポールとスタッフの皆さんにも感謝です!

 

ポールといっしょに最高の音楽を届けてくれたラスティ、ブライアン、ウィックス、エイブに感謝です!


ありがとう!ポール!

最高のプレゼントでした!

 

 

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オハラブレイクは素晴らしい

今年も昨年に引き続き、8/3から8/5に猪苗代湖畔で開催された「オハラブレイク2018」にいってきました。このフェスはアラバキロックフェスと同じ主催によって開催されている音楽とアートのフェスです。昨年初参加だったのですが、あまりにも楽しかったのでアラバキで先行販売されていたチケットを即買いして、今年も参加してきました。

 

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磐梯山を望む天神浜というところで開催されています。こちらは有料コテージ)

ステージは3つで、それぞれ森の中に小さなステージが1つ、森と砂浜の間に中くらいのステージが1つ、砂浜に比較的大きなステージが1つ設営され、それぞれのステージ間の移動も5分くらいでできます。砂浜にあるステージはサンダルさえもってけば、水につかりながら聞くこともできます。これが結構楽しい。

 

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海上の中央にあるステージ「猪苗代野外音楽堂」。奥に見えるのが猪苗代湖

 

このフェスの醍醐味の最たるものは、もちろん出演アーティストたちの音楽であるのは間違いないんですが、なんといってもいいのが会場の雰囲気です。

遠くに磐梯山を望む砂浜。森の中を吹く風。キャンプ場にいったらたまたま音楽フェスをやっていたくらいの雰囲気というか、ロックフェスにあるようなギラギラした感じがないのです。

 

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イワナの塩焼きを売っていたお兄さん。笑顔が素敵。みんな優しいです)

 

それもそのはずコンセプトは「大人の文化祭」。公式サイトにはこう書かれています。

 

音楽、舞台、美術、写真、映画、小説、ファッション、食など、様々なジャンルで活躍する表現者=アーティストとともに、磐梯山猪苗代湖に包まれた壮大なロケーションの中、音楽や芸術、食など様々な「文化」を感じながら、世界中のどこにもない、カラフルで穏やかな空間にて、ご来場の方々が思い思いの楽しみ方で過ごす

 

本当にこれを実現しようとスタッフのみなさんやアーティストが腐心しているのがわかります。「大人の文化祭」といっても子連れで楽しんでいる人もかなり多く、大人が音楽を楽しむかたわらで子供たちは猪苗代湖で泳いだり、ワークショップでちょっとした工作をしたりと、親子そろって楽しめる工夫がされています。

 

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(キヨシローの娘さんの百世さんのハンコアート。ライブペインティングなどもやってます)

 

もちろん出演ミュージシャンはすごい面々です。僕はピーズのはるさん、トモフ、古市コータローさん、折坂悠太さん、フラカングリムスパンキー、キングオールスターズなどをお目当てに行ったのですが、去年と同じくいろんなミュージシャンに目移りして、ほぼ休憩もせずにずっと音楽に浸ってきました。ふだん全く聞かない音楽にふれるのもフェスの醍醐味です。

 

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(ピーズ武道館のタオルのかかったテント発見!うれしい!)

アーティストとの距離が近いのも本当にいいところで、人によっては出番以外はその辺を歩いていてサインをもらえたり、写真を一緒に撮ってもらえたりします。もちろん彼らのサービス精神あってのものですが。今年は折坂悠太さんとお会いして一緒に写真を撮ってもらえました!

 

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(日没直後の猪苗代湖伊坂幸太郎氏いわく、世界で一番美しい日没とのこと)

 

車を持っていないので、磐越西線磐梯熱海」駅近くのホテルに泊まり、「猪苗代」まで電車移動して、そこから出ているシャトルバスに乗って移動しています。シャトルバスもそんなに焦って乗らなくてもいいペースで周回しているので、ストレスなく現地に行けます。

 

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アラバキでオリジナルTシャツつきの前売りチケットが先行販売されていて、これにシャトルバスのチケットもついているので、スケジュールが大丈夫そうなら買ってしまうのが超オススメです。4000円くらい安く買えます。

 

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(もちろん忘れてはならない。福島の復興)

 

ゆるーく楽しめる音楽フェス「オハラブレイク」。Twitterのフォロワー数などをみるにアラバキほどまだ有名ではないのでしょうが、本当に気楽に楽しめるフェスなので、出演アーティストに一人でも興味がある人がいたら、ぜひぜひ足を運んでみてほしいです。 

 

フラワーカンパニーズ トウキョウサマレスト2018 で「ハイエース」に泣く

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フラカンとの出会い

フラカンのトウキョウサマレスト2018行ってきました!昨年のオハラブレイクで見てから新アルバムの『ROLL ON 48』を買って、通勤時間にヘビロテで聞いていました。

一年前には名曲「深夜高速」以外には名前しか知らないバンドでしたが、youtubeにアップされている手の込んだPVをみてジワジワとハマっていき、昨年からはじまったオジロックブーム(マイブーム)も手伝い、大好きなバンドになっています。

 

www.youtube.com

こちらは9分間にわたるドラマ仕立ての元少年の歌」。これをみて。思わず「がってん寿司」にいってしまったりしました。ちなみに今回のライブではコーラスでBABAの真城めぐみさんとうつみようこさんが参加していたので、「元少年少女の歌」になっていました。

 

鈴木圭介さんは伊集院さんのラジオのゲストにも何度かきていて、トークがとても面白かったので、MCにも期待していたのですが、グレートさんとBABAのおふたりも混ざって爆笑を巻き起こしていました。

ハイエースという曲

さて、この1年『ROLL ON 48』を聞いていたのは、なによりもその中で久しぶりに心をわしづかみにされた名曲ハイエースがあるからです。

友人にギタリストが多く、移動と演奏とその他もろもろの活動で忙しくしている彼ら彼女らの姿とダブってしまったのか、はたまた四十路を超えてうすぼんやりと「残り時間」を意識し始めた自分と重ねてしまったのか、とにもかくにも本当にしみてしまったのです。

 

www.youtube.com

約30分の徒歩通勤時間の間、イヤホンを耳に差し込み『ROLL ON 48』を再生するのですが、「ハイエース」が終わっては、またリピートして、気づいてみれば「ハイエース」しか聞いていないという日もありました。たぶんこの1年間で最も聞いていた曲なのではないかと思います。

 

ハイエースと隣のダンディ

そして、そのときがやってきました。ステージの照明が少し暗くされ、ちょっといままでにない緊張感というか静謐感が開場を包みました。ギターのイントロが静かに始まります。

この時点ですでにややウルっときてしまったのですが、まだまだガマン。そして圭介さんが歌い始めました。

 

ほこりまみれのハイエースに乗って 今日もどこかの町へと走る

6時間くらいか 10時間超えるか 事故が無いことを祈りながら

 

もう、ここでツツーと涙が。こうやって文章に書いてみるとふつうの言葉なのかもしれませんが、圭介さんのキメの細かいヤスリのような歌声が、心のメッキを優しく剥がしてどんどん入ってくるのです。本物の歌というやつです。

 

歌が続いてきます。

 

ライブの参加スタイルというのはいろいろあって、僕はどちらかといえば積極的にノッていって腕を突き上げたり、歓声を上げたり、大きく拍手をしたりするタイプです。

その日はたまたま隣に50代ごろとみられるダンディな眼鏡の男性がいらしたのですが、彼は小さいバッグを胸元で抱きしめるようにしていて、微動だにしないでクールに聞き入る、僕とは真逆のタイプの方でした。

 

歌が続いてきます。

 

かつてここにはあった 入りきらないほどの 夢と情熱 そして若さ 

 

このあたりでツツーだった涙がポロポロになってました。ちょっと自分でもびっくりするくらいの容易さです。

 

歌が続いていきます。

 

何度も何度も 季節を見送った

笑いながら 探しながら くぐり抜けてきた

歌の中を 歌の中を

 

このときにふと「隣のダンディはどうなんだろう?」と見てしまったのがいけなかった。

見てしまったのです。彼の頬をつたうものを。

さきほどはバッグを抱きしめていた手が、今は涙をぬぐっていました。

 

もうそれを見てしまったら、僕にとっては「お前もいま泣いていい!」と言われたようなものです。

ボロボロとボロボロとアツいものがこみ上げ、顎から滴り落ちるくらい流れてました。

涙のハイエースが深夜高速を爆走です。

涙のガソリン垂れ流しです。

 

歌が続いていきます。クライマックスへと。

 

いつまでこんなの続けてるんだよ いつまでこんなの続けられんだよ

圭介さんの歌声がテンションを増して、くたびれたハイエースのギアが上がって行きます。そしてそれと同時に涙も止まっていきました。

 

一発逆転!ガキの寝言か!夢売る商売!わかってるって!

やめたくないとか やめられないとか 誰かのためとか どうでもいいわ

 

ここまでにはなんとか自分を取り戻し、「HI YES!」のコールアンドレスポンスには参加できました。これは絶対やりたかったのであぶなかった。

 

そして1コーラス目のリフレインが終わり、楽曲の最後の竹安さんのギターの音が消えていきました。

水を打ったような静けさ。ライブハウスでやるロックバンドのコンサートとは思えない静寂が会場を包みました。クラシックギターの演奏後に訪れる静寂に似ています。そして万雷の拍手と歓声。

隣のダンディをチラッと見ると、元の微動だにしないスタイルに戻っていました。僕が見たのは幻だったのかと思うほど、全く同じポーズに戻っていました。でも、なんだか同じものを共有したという、一方的な親近感を抱かずにはいられませんでした。

 

ライブはその後もBABAのステージと爆笑トークもあって大いに盛り上がり、毎度のことながらふくらはぎはパンパンで汗だくです。こうして僕のフラカンのライブハウスでの初ライブ参戦は大満足に終わりました。

 

いやーそれにしても29年一緒にやってきたバンドのグルーブは本当にすごかった。次にフラカンに会えるのは来週にせまった「オハラブレイク2018」。楽しみです!

 

ROLL ON 48

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